 | 46.
46歳の男性。鼻出血を主訴に来院した。赤血球 369万、Hb 10.9 g/dl、Hct 34.0%、白血球 1,580、血小板 13.7万、網赤血球 0.7%。骨髄検査を行ったところ、(別紙
No.7)に示すような細胞が多数認められた。この疾患について適切なものを2つ選べ。
(別紙
No.7)

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| a | 急性骨髄球性白血病の中で予後が悪い。 |
| b | t(15;17)の染色体異常をもつ。 |
| c | 血清リゾチームが高値である。 |
| d | 高頻度にDICを合併する。 |
| e | 染色体転座によりBCR-ABL融合遺伝子が形成されている。 |
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解説:写真には急性前骨髄球性白血病(APL)に特徴的なアズール顆粒に富む細胞が認められる。APLは高頻度にDICを合併するが、all- trans retinoic
acid (ATRA)による分化誘導療法により治癒が期待できる比較的予後良好な急性骨髄性白血病である。本症に特徴的な染色体異常はt(15;17)転座であり、これにより遺伝子レベルではPML-RARA(retinoic
acid receptor α)融合遺伝子が形成されている。血清リゾチームが高値となるのは、単球性白血病である。
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 | 48.
35歳の女性。大腿および膝関節の痛みを訴えて来院し、血液検査を行ったところHb 12.3 g/dl、白血球 67,900、血小板 4.2万であった。両側頚部に小指頭大のリンパ節を4−5個ずつ触知する。末梢血の塗抹標本を示す(別紙No.9)。ペルオキシダーゼ染色は陰性で、フローサイトメーターでCD13、CD33も陰性であった。この疾患の予後、治療について適切なものを2つ選べ。
(別紙No.9)
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| a | プレドニゾロンは有効性に乏しい。 |
| b | t(9;22)転座をもつものは予後不良である。 |
| c | 血清M蛋白が認められることが多い。 |
| d | しばしば中枢神経浸潤が認められる。 |
| e | しばしば自己免疫性溶血性貧血を合併する。 |
| 解説:骨および関節痛、リンパ節腫脹およびペルオキシダーゼ陰性の芽球の著明な増多から、急性リンパ性白血病(ALL)と考えられる。本症に対してプレドニゾロンは有効な治療剤の1つである。t(9;22)転座をもつPh陽性ALLは絶対的に予後不良である。血清M蛋白が認められるのは多発性骨髄腫、マクログロブリン血症であり、自己免疫性溶血性貧血を合併するのは慢性リンパ性白血病である。 |
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 | 50.
50歳男性。健康診断で赤血球数の増加を指摘され来院。身体所見では、高血圧(160/100)以外に異常なし。Hb 18/dL、白血球 7000、血小板 30万、動脈血酸素飽和度
98 %、血清エリスロポエチン値正常。疑われる疾患はどれか。 |  |
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| a | 慢性骨髄性白血病 |
| b | 骨髄異形成症候群 |
| c | 真性赤血球増加症 |
| d | 二次性赤血球増加症 |
| e | Gaisbock症候群(相対的赤血球増加症) |
| 解説;Hbは増加しているが、白血球数、血小板数は正常であり、脾腫もなく、動脈血酸素飽和度と血清エリスロポエチン値が正常であることから、相対的赤血球増加症が考えられる。 |
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 | 52.
22歳男性。生来健康。右下腹部痛のため来院した。頻脈、貧血を認め、右下腹部に3cm大の腫瘤を触知した。表在リンパ節の腫大を認めなかったが、肝臓、脾臓を1横指触知した。白血球数
7200(芽球3%、好中球70%、単球7%、リンパ球20%)、ヘモグロビン 10.1 g/dl、血小板 5.7 万、LDH 1380 IU/l (基準 119〜221)、GOT
(AST) 110 IU/l (基準値40以下)、GPT (ALT) 223 IU/l (基準 35以下)、CRP 1.0 mg/dl。Gaシンチグラフィーでは右下腹部、脾臓と骨髄に有意な集積像を認めた。下部消化管内視鏡では回盲部に粘膜下腫瘤を認め、内視鏡下生検を施行。組織所見を別に示す(別紙
No.10)。組織免疫染色ではCD10、CD20、κが陽性であった。骨髄検査では(別紙 No.11)に示された形態の芽球を18%認め、染色体分析ではt(8;
14)(q24; q32)を認めた。本症例で正しいものはどれか。2つ選べ。
| (別紙
No.10) | (別紙 No.11) |  |  |
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| a | 発症にEpstein-Barrウイルスが関与している可能性が高い。 |
| b | 急性リンパ性白血病として発症することもある。 |
| c | 組織型はMALTリンパ腫である |
| d | 感染症や血栓症を合併することがある。 |
| e | 治療の第一選択は同種造血幹細胞移植である。 |
| 解説:Burkittリンパ腫は、急性リンパ性白血病のFAB分類L3型で発症するこ ともある成熟B細胞性腫瘍である。アフリカ赤道地域のendemicタイプや免疫抑 制状態で発症するタイプではEpstein-Barrウイルスの関与が高頻度に認められ るが、それ以外はまれである。化学療法単独で治癒が期待できる疾患であり、 寛解期での同種造血幹細胞移植の有用性は確立していない。
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 | 54.
69歳男性。姉が3年前に急性白血病で亡くなっている。口渇、意識障害のた め来院した。バイタルサインに異常なし。体幹、背部、四肢近位側に紅斑と腫 瘤を多数認め、両側腋窩、両側鼠径部にリンパ節を触知した。白血球
9600( 好中球30%、単球10%、リンパ球60%)、末梢血中に核の切れ込んだ異型リンパ 球を認める。ヘモグロビン濃度 12.7 g/dl、血小板数22.6万、Alb
4.2 mg/dl、 LDH 620 IU/l (基準 119-221)、Ca 13.8 mg/dl (基準 8.2〜10.0)、CRP 1.3 mg/dl、可溶性IL-2レセプター
2620 U/ml (基準 220-530)。 本症例で誤りはどれか。
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| a | 母乳よるウイルス感染が発症原因と考えられる。 |
| b | 血清PTHrPは高値である。 |
| c | 骨髄中に多数の異形リンパ球の出現が予想される。 |
| d | 生理食塩水の静脈内投与が必要である。 |
| e | ビスホスホネート及びカルシトニン製剤の投与が必要である。 |
| 解説:母乳からのHTLV-1感染症により発症した成人T細胞白血病/リンパ腫 (ATLL)の患者。腫瘍随伴症候群で高Ca血症を合併している。ATL細胞の増殖の 主座は骨髄ではなく、骨髄中に多数のATL細胞を認めることは少ない。全身状 態とATLLの病勢をみながら、治療方針を決定する。ATLLの腫瘍細胞ではPTHrP が発現し高Ca血症をきたす
(humoral hypercalcemia of malignancy)。高Ca血 症ではまず生理食塩水で補液を行い、尿量確保とCa排泄を促す。さらに、ビス ホスホネート及びカルシトニン製剤による血清Ca値のコントロールを行う。
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 | 55. 24歳女性。生来健康。乾性咳嗽、動悸、胸部圧迫感を主訴に来院。PSは0。頻脈の他はバイタルサインに異常を認めなかった。右鎖骨上窩に2
cm大の弾性硬のリンパ節を触知した。白血球 10800(好中球60%、好酸球12%、単球8%、リンパ球20%)、ヘモグロビン濃度 13.1 g/dl、血小板
45.7 万、LDH 225 IU/l (基準値119〜221)、GOT (AST) 10 IU/l (基準値40以下)、GPT (ALT) 23 IU/l (基準値35以下)、CRP
1.2 mg/dl。胸部X線写真では縦隔から右肺を圧排する ように10 cm 大の腫瘤影を認めた。Gaシンチグラフィーでは同部位と右鎖骨下、 右鎖骨上窩に有意な集積像を確認した。右鎖骨上窩リンパ節生検の組織所見を 別に示す(別紙
No.13,14)。No.14 に示された巨細胞の特殊染色では、CD15、 CD20、CD30が陽性で、CD3、CD10、LMP1は陰性だった。 本症例について、正しいのはどれか。
| (別紙
No.13) | (別紙 No.14) |  |  |
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| a | 診断は未分化大細胞型リンパ腫である。 |
| b |
診断は濾胞性リンパ腫である。 | | c | 臨床病期はIV期である。 |
| d | 治療の第一選択は放射線療法である。 |
| e | 治療の第一選択は化学療法である。 |
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解説:組織診断は結節硬化型Hodgkinリンパ腫である。臨床病期は横隔膜上部に限局する3つのリンパ節領域で、II期となる。結節硬化型Hodgkinリンパ腫は縦隔に巨大病変を持つことが多く、放射線治療が必要になる可能性が高いが、本症例ではnitrogen
mustardを含まないABVD療法が治療の第一選択となる。 | | |
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 | 56.
22歳男性。生来健康であったが、入社健診で血小板数の増加を指摘され来院。Hb 15 g/dL、白血球 10000(分画異常なし)、血小板 80 万、骨髄は過形成で巨核球の増加が目立ち、染色体検査では46,XYであった。適切な治療法はどれか。2つ選べ。
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| a | 経過観察 |
| b | アスピリンの投与 |
| c | α
-インターフェロンの投与 | | d | ヒドロキシウレアの投与 |
| e | チロシンキナーゼインヒビター(イマチニブ)の投与 |
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解説;血小板数が増加しているが、若年者で血栓症の既往なく、心血管病変のリスクファクターがない場合には、無治療で経過観察あるいはアスピリンを投与する。 |
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 | 57.
35 才女性。過多月経のために産婦人科を受診したところ、貧血、血小板減少を指摘され、血液内科を受診した。身体所見では貧血および四肢に紫斑を認めた。赤血球 370万、Hb
7 g/dl、Ht 23 %、網赤血球 1 %、白血球 8000(分画異常なし)、血小板 1 万、プロトロンビン時間(PT)12秒(基準 9-13)、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)
40 秒(基準 25-45)、フィブリノゲン 300 mg/dL(基準 150-400)、FDP 10 μg/mL以下(基準 10 以下)、総ビリルビン 1.0
mg/dl(直接型 0.2)、AST(GOT) 35 IU/l(基準 5-37)、ALT(GPT) 40 IU/l(基準6-43)、LDH 150 IU/l(基準
119-221)、尿素窒素 30mg/dl、クレアチニン 1.0 mg/dl。尿潜血反応(2+)。疑われる疾患はどれか。2つ選べ。 |  |
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| a | 再生不良性貧血 |
| b | 鉄欠乏性貧血 |
| c | 自己免疫性溶血性貧血 |
| d | 特発性血小板減少性紫斑病(ITP) |
| e | 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP) |
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解説;若い女性が小球性低色素性貧血と血小板減少を合併しており、溶血の所見がないことから、bとdの合併が考えられる。 | | |
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 | 58. 16
才男性。 バイクで走行中に交通事故に会い、右手に挫傷を負ったため近くの救急病院で縫合手術を受けたが、出血が続くため来院。小児期から外傷、抜歯後の止血が困難であったという。Hb
11 g/dL、白血球 12000、血小板 30 万、プロトロンビン時間(PT)12秒(基準 9-13)、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT) 40
秒(基準 25-45)、フィブリノゲン 300 mg/dL(基準150-400)、出血時間10分(基準 1-5)。考えられる疾患はどれか。2つ選べ。 |  |
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| a | 骨髄異形性症候群 |
| b | 血友病 |
| c | von
Willebrand 病 | | d | 血小板無力症 |
| e | Storage
pool病 |
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解説;小児期から出血傾向があり、凝固系、血小板数は正常であるが、出血時間が延長していることから、先天性血小板機能異常症が疑われる。
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 | 59.
25歳男性。急性虫垂炎のために外科を受診したところ、凝固系検査で異常が認められたため血液内科を受診。Hb 14 g/dL、白血球 12000、血小板 35
万、プロトロンビン時間(PT)12秒(基準 9-13)、活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT) 70 秒(基準 25-45)、フィブリノゲン 300
mg/dL(基準150-400)、FDP 10 μg/mL 以下(基準 10 以下)、出血時間4分(基準 1-5)。混合補正試験(正常血漿と緩衝液または患者血漿を1:1に混合し、37
°C で2時間インキュベーション後、PT およびAPTTを測定)を行ったところ、以下の結果を得た。 PT(秒) APTT(秒) A.
正常血漿 11 35 B. 患者血漿 12 70 C. 正常血漿+緩衝液 15 60 D.
正常血漿+患者血漿 11 50 考えられる疾患はどれか。2つ選べ。 |  |
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| a | フィブリノゲン、プロトロンビン、V、またはX因子活性の低下 |
| b | VII因子活性の低下 |
| c | XI、IX、または
VIII 因子活性の低下 | | d | 凝固因子の産生低下 |
| e | 凝固因子に対する抗体(循環抗凝血素、インヒビター) |
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解説:PT正常、APTT延長から内因系凝固因子活性の低下が考えられるが、混合補正試験のAPTTをみるとCよりもDが短縮していることから、凝固因子の産生低下が考えられる。 |
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