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平成15年度卒業試験 本試験問題 血液内科PAGE [1] 2 3 4 5
1. 輸血に関して正しいものはどれか。2つ選べ
解答形式:X(2)型 正答 →
a血小板輸血不応の主な原因は、抗 HLA 抗体である。
b外科手術前の血小板数が 10 万以下の場合、血小板輸血を行う。
c血清アルブミン値が4 g/dl 以下の場合、新鮮凍結血漿の輸注を行う。
d血縁者からの輸血では、輸血後移植片対宿主病( GVHD )が起こりにくい。
e放射線照射により、輸血後移植片対宿主病( GVHD )の予防が可能である。

キーワード:輸血、血小板輸血不応、抗 HLA 抗体、輸血後移植片対宿主病( GVHD )、新鮮凍結血漿
領域:必修「12-M-a,b,c」
Taxonomy:想起型
難易度:中等
必要性:必須

解説:血小板輸血不応とは、血小板輸血によっても血小板数が上昇せず、止血効果が劣る病態を意味し、その主な原因は抗 HLA 抗体である。外科手術前の予防的血小板輸血の適応は、血小板数が 5 万以下の場合である。低アルブミン血症に対してはアルブミン製剤の輸注を行い、新鮮凍結血漿の輸注は主として凝固因子の補充目的で行われる。輸血後移植片対宿主病( GVHD )は血縁者からの輸血で起こりやすいので行ってはならない。
 
2. 脾腫のみられない疾患はどれか。
解答形式:A型正答 →
a敗血症
b再生不良性貧血
c肝硬変
dアミロイドーシス
e骨髄線維症

キーワード:脾腫、敗血症、再生不良性貧血、肝硬変、アミロイドーシス、骨髄線維症
領域:必修、「6-A-ak」
Txonomy:想起型
難易度:平易
必要性:重要

解説:再生不良性貧血では脾腫はみられない。
 
3. 髄外造血がみられない疾患はどれか。
解答形式:A正答 →
a原発性骨髄線維症
b3か月胎児
cサラセミア
d悪性腫瘍の骨髄転移
e特発性門脈圧亢進症

キーワード:髄外造血
領域:必修 「6-A-al」
Toxonomy:想起型
難易度:平易
重要性:重要

解説:ヒトの造血は胎生6週でyork sac、10週で肝、脾、4ヶ月頃から骨髄造血がはじまる。eでは脾腫がみられるが、髄外造血はみられない。
 
4. 鉄欠乏状態で最初にみられる所見はどれか。
解答形式:A正答 →
a血清鉄値低下
b血清トランスフェリン飽和率低下
c血清フェリチン値低下
dMCV低下
e環状鉄芽球数増加

キーワード:鉄欠乏性貧血
領域:必修 「11-A-aa」
Taxonomy:問題解釈型
難易度:中等
重要性:重要

解説:鉄の減少は貯蔵鉄の減少に始まり、次いで血清鉄の低下とトランスフェリンの上昇をきたす潜在性鉄欠乏となり、最後に鉄欠乏性貧血に至る。環状鉄芽球は鉄芽球性貧血でみられる。
 
5. 以下の基礎疾患または合併症と、投与してもさしつかえない薬剤の組み合わせはどれか。
解答形式:A正答 →
aうっ血性心不全 - ドキソルビシン
b重症の便秘症 - ビンクリスチン
c大量の胸水または腹水 -メソトレキセート
d胃、十二指腸潰瘍 - L-アスパラギナーゼ
eうつ病 _ α-インターフェロン

キーワード:抗癌剤、副作用
領域:必修「12-U-a」
Taxonomy:想起型
難易度:中等
必要性:重要

解説:抗癌剤の主な副作用として、ドキソルビシンは心筋障害、ビンクリスチンは麻痺性イレウスなどの末梢神経障害、α-インターフェロンはうつ状態を誘発し、また胸水、腹水が存在するとメソトレキセートの排泄が遅延するために、原則として禁忌である
 
6. 白血球減少を示す疾患として、考えにくいものはどれか。2つ選べ
解答形式:X(2)正答 →
a赤芽球癆
b急性前骨髄球性白血病
c抗甲状腺剤の副作用
d骨髄異形成症候群
e真性赤血球増加症(多血症)

キーワード:白血球減少
領域:必修「8-G-b」
Taxonomy:想起型
難易度:平易
必要性:重要

解説:赤芽球癆は、貧血だけで白血球減少を伴わない。急性前骨髄球性白血病は、しばしば汎血球減少を呈する。抗甲状腺剤の最も重大な副作用は無顆粒球症である。e では白血球数は増加する。
 
7. T細胞性腫瘍はどれか。2つ選べ
解答形式:X(2)正答 →
aBurkitt リンパ腫
bマントル細胞リンパ腫
c菌状息肉症
d未分化大細胞型リンパ腫
eSezary症候群

キーワード:悪性リンパ腫の組織分類、T細胞性腫瘍
領域:必修「6-A-bd」
Taxonomy:想起型
難易度:平易
必要性:必須

解説:a、b、dはB細胞性リンパ腫である(dはび慢性大細胞型B細胞リンパ腫の1亜型)。
 
8. 誤りはどれか。
解答形式:A型正答 →
a筋肉、関節内(深部)出血は、凝固因子の低下でみられる。
b点状出血は、血小板または血管壁の異常でみられる。
c凝固因子の低下では、出血時間が延長する。
dアスピリンは、シクロオキシゲナーゼ活性を抑制する。
eXIII因子活性の低下では、プロトロンビン時間(PT)も活性化部分トロンボプラスチン時間(APTT)も延長しない。

キーワード:筋肉、関節内(深部)出血、点状出血、出血時間、アスピリン、シクロオキシゲナーゼ、XIII因子、PT、APTT
領域:必修「8-G-b, c」
Taxonomy:想起型
難易度:平易
必要性:必須

解説:出血時間の延長は血小板または血管壁の異常でみられる。
 
9. 出血傾向の強い患者に対して行っても支障のない医療行為はどれか。
解答形式:A型正答 →
aアスピリンの投与
bアセトアミノフェンの投与
c筋肉内注射
d肝生検
e腎生検

キーワード:出血傾向、アスピリン、アセトアミノフェン、筋肉内注射、骨髄穿刺、腎生検
領域:必修「「8-D-e, 12-K-c, 12-U-a」
Taxonomy:問題解釈型
難易度:中等
必要性:必須

解説:アスピリンは血小板凝集を抑制し、筋肉内注射は血腫を作るため、また臓器の生検も大出血をきたす可能性があるので禁忌である。これに対しアセトアミノフェンは血小板凝集抑制作用が少ないため、比較的安全に投与できる消炎鎮痛剤である。
 
10. 多発性骨髄腫に合併した高Ca血症に対する治療として、不適切なものはどれか。
解答形式:A正答 →
a生理的食塩水の輸液
bビスホスホネート系薬剤の投与
c蛋白同化ホルモンの投与
d副腎皮質ステロイドの投与
eカルシトニンの投与

キーワード:高Ca血症、多発性骨髄腫
領域:必修「12-U-a, 12-M-a」
Toxonomy:問題解釈型
難易度:平易
重要性:重要

解説:高Ca血症の治療として補液(生理的食塩水:2000-4000 ml/日)による脱水の補正、カルシトニン、骨吸収抑制薬(ビスホスホネート系薬剤)の投与が重要である。副腎皮質ステロイドは現疾患に対する治療効果もある。
 
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