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正しい診断が正しい治療の前提となることは言うまでもない。たとえば血栓性血小板減少性紫斑病という病気は、診断がつけば血漿交換療法で救命できることが多いが、診断がつかないで間違った治療を行えばまず助からない。
血液疾患は大きく悪性腫瘍とそうでない疾患に分けられる。
白血病や悪性リンパ腫などの造血器悪性腫瘍は、他の悪性腫瘍と違って、化学療法、放射線療法、造血幹細胞移植療法などをうまく使えば治癒することが多くなってきている。
抗腫瘍薬の開発や造血幹細胞移植療法は最近急速に進歩している。たとえば慢性骨髄性白血病細胞に特異的に作用するチロシンキナーゼ阻害薬、急性前骨髄球性白血病の分化誘導剤、B細胞に作用するモノクローナル抗体などの新薬は、治療成績の改善に大きく寄与している。
造血幹細胞移植療法では、骨髄バンクからの移植、臍帯血移植、骨髄非破壊的移植などの分野で大きな進歩がみられている。
このように血液疾患の治療法は日進月歩で、明日にはさらにいい治療法が開発されるかもしれない。あきらめないで、絶えず新しい情報を得ようとする心構えが大切である。
医学の専門家でなくても、最近では求めたい情報が容易に入手できるようになってきた。患者にとっては自分の病気がいったい何者で、それに対してどういう治療が現時点で最適かは調べれば分かるような時代になった。
セカンドオピニオンを求めることも容易である。判断が間違っているかもしれないということを念頭に置きながら、慎重に診療を進めねばならない。
医者は患者および家族に病気やその治療法について十分に時間をかけて分かりやすく説明し、最終的には患者が治療方針を選択するようにすべきである。
提示する情報は、できるだけ高いレベルのエビデンスであることを心がける必要がある。
とくに難治性の血液疾患では、患者と医師、看護婦を含む医療スタッフとのあいだの全人的信頼関係があってはじめて治療が可能になることを忘れてはならない。患者を孤立化させるのではなく、患者の家族、医師、看護婦などが一丸となって患者とともに病気と闘っていこうという前向きの姿勢が不可欠である。
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