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血液疾患は、近年の分子生物学や免疫学、ウイルス学などの基礎研究の成果が、診断法や治療法に反映されやすい領域でもある。
したがって血液疾患を理解するには、基礎医学をしっかり学んでおくことが大切といえる。放置すると死に至る疾患が多い。
とくに入院を要するような疾患は、白血病や悪性リンパ腫など造血器系の悪性腫瘍であることが多い。しかしこれらの腫瘍は適切な治療により治癒することも多いので、正しい診断とエビデンスに基づく最善の治療が要求される。
また患者と家族への十分な情報提示も最善の治療のためには欠かせない手段である。重症の再生不良性貧血や白血病などは造血の場である骨髄の細胞に異常をきたすために、正常の造血が抑えられる。
このため、貧血、白血球減少に伴う感染、血小板減少に伴う出血が起こりやすくなる。これらの症状に対しては、迅速な診断と治療が要求される。
血液疾患は、赤血球の疾患、顆粒球の疾患、リンパ球と単球・マクロファージ系の疾患、出血・血栓性疾患に大別される。これらの疾患は必ずしも単独の血球の異常として発現するわけではない。
たとえば造血幹細胞が傷害されると再生不良性貧血や骨髄異形成症候群が起こるが、これらの疾患では赤血球の減少すなわち貧血ばかりでなく、白血球や血小板の減少をもきたす。
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赤血球の疾患 |
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赤血球系の疾患は、貧血と赤血球増加症(多血症)に分類される。
貧血は、発症の機序に基づいて、赤血球産生の低下、破壊(溶血)の亢進、赤血球の喪失(出血)の3つに大別される。日常診療でしばしば経験する貧血は、鉄欠乏性貧血と二次性(症候性)貧血である。
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顆粒球系の疾患 |
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大きく顆粒球の数が減少する場合と増加する場合、機能に異常がある場合とに分類される。
臨床的に問題になるのは、顆粒球の中でも好中球が減少する場合で、著明な好中球減少は感染症を引き起こす。
顆粒球増加症は、好中球、好酸球、好塩基球の増加に分けられる。それぞれ異なる機序により引き起こされる。
また、正常時の末梢血中にはない芽球が増加する急性骨髄性白血病も顆粒球系の疾患に含まれる。
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リンパ球、単球・マクロファージ系の疾患 |
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生体の免疫機構を担うリンパ球や単球・マクロファージに異常をきたす疾患は多様で、一元的な分類はむずかしいが、ここでは感染症、免疫不全症、腫瘍などに分類した。
疾患によっては複数のカテゴリーに属するものもある。たとえばAIDSはウイルス感染症であると同時に免疫不全症とも言えるし、成人T細胞白血病はウイルス感染症であると同時に腫瘍でもある。
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出血・血栓性疾患 |
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出血性疾患は、成因により、血管壁の異常、血小板の異常、凝固線溶系の異常に分類される。
血栓性疾患は先天性のものと後天性のものに分類できる。
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